質量比(読み)しつりょうひ(その他表記)mass ratio

改訂新版 世界大百科事典 「質量比」の意味・わかりやすい解説

質量比 (しつりょうひ)
mass ratio

ロケットの各段につき,推進材の使用前後における質量mimfの比mi/mfをいう。ロケット各段の特性速度は質量比の対数に有効排出速度を乗じたものとなる。したがって各段全質量中推進材の占める比率が大きいほど特性速度が大きくなるが,一方,有効搭載物(ペイロード)と最終的には不要となる構造質量の和が少なくなる。ここで最終段以外についてはそれより上段をペイロードとみなす。全質量に対するペイロード質量の比であるペイロード比α,構造効率βと質量比λの間にはλ⁻1=α+β-αβの関係がある。すなわち質量比の上限はペイロードなしの場合で,構造効率の逆数となる。
ロケット
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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