走光性(読み)ソウコウセイ

デジタル大辞泉 「走光性」の意味・読み・例文・類語

そうこう‐せい〔ソウクワウ‐〕【走光性】

生物が光の刺激に対して示す走性。光に向かう場合を正の走光性といい、集魚灯誘蛾灯ゆうがとうはこれを利用したもの。ひかり走性。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「走光性」の意味・読み・例文・類語

そうこう‐せいソウクヮウ‥【走光性】

  1. 〘 名詞 〙 生物が光の刺激に対して示す走性。光に向かう場合を正、遠ざかる場合を負の走光性といい、前者はガ、ミドリムシ後者ミミズなどにみられる。趨光(すうこう)性。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「走光性」の意味・わかりやすい解説

走光性
そうこうせい
phototaxis

光が刺激となる走性。水中小動物が明るいところに集るのはこれによる。蛆 (うじ) が暗いところを好むのは光から逃げる負の走光性であるが,これは走暗性ということもある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の走光性の言及

【走性】より

…taxisの語源はギリシア語で,〈秩序づける〉,転じて〈定位する〉という意味。例えば,ガその他の虫が光に向かって飛んできたり(光(ひかり)走性または走光性),魚が流れに逆らって泳いだり,トンボやガが風に逆らって飛んだりする(流れ走性,走流性,走風性)現象がそれにあたる。刺激の種類によってこのように光走性,流れ走性と呼ばれるが,このほか,においのある化学物質に対しておこる化学走性(走化性――ハエなど多くの昆虫にみられる),一定の音に対する音響走性(走音性――カなど),重力走性(走地性――カタツムリなど),一定の温度あるいは湿度の場所に集まってくる温度走性,湿度走性(走温性――ゾウリムシなど,走湿性――ミミズなど)など,生物にはさまざまな走性が認められる。…

※「走光性」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android