身代金(読み)みのしろきん

精選版 日本国語大辞典 「身代金」の意味・読み・例文・類語

みのしろ‐きん【身代金】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人身売買代金。みのしろ。
    1. [初出の実例]「当午の御年貢に詰り、我等子供文四郎と申者、身代金四両請取預り申」(出典:伊能文書‐元祿一五年(1702)極月二七日・新福寺村右衛門子息年季証文(古事類苑・政治六二))
  3. 人質にとった人を引き渡す代わりに要求する金。人と引きかえに渡す金。
    1. [初出の実例]「幹部の一人が、〈略〉新宿の何とか組の与太者に、どこかへ監禁されて、身の代金が要求されている事件が」(出典:ストマイつんぼ(1956)〈大原富枝〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の身代金の言及

【アラブ】より

…前イスラム時代の母系制の家系が,イスラム時代に記録された父系制の系譜の中でどう処理されたかは,学問的にはひじょうに興味ある問題である。 血縁集団の連帯性を保証する制度に,血の復讐と身代金の制度があった。血の復讐は同害報復刑の一つで,血縁者が殺された場合,殺した者,またはその血縁者を同数だけ殺すことである。…

【捕虜】より

…もっとも,交戦国による捕虜の取扱いは大きく変遷してきた。近代以前の戦争において,捕虜は殺害されあるいは奴隷となり,17世紀になると捕虜交換や身代金制度が始まった。18世紀にはフランス革命を契機に,当時の人権思想に基づいて捕虜に一定の人道的待遇を与えることが要求された。…

※「身代金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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