軟部人類学(読み)なんぶじんるいがく(その他表記)soft parts anthropology

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「軟部人類学」の意味・わかりやすい解説

軟部人類学
なんぶじんるいがく
soft parts anthropology

人体軟部組織を研究する人類学の一分野。骨と歯のような硬組織は,測定しやすいばかりでなく,骨格遺物として出土するため,人類学研究の中心をなしていたが,それ以外の軟部組織の人種間の比較の必要が説かれ,特に 1931年,E.ロートが『軟部人類学』を著わして以来,一般に使用されるようになった。えくぼをつくる笑筋は人種によって明瞭に見えるものから,ほとんど見られないものまであること,そのほか,動静脈や末梢神経の走り方,筋肉の形や数,各種内臓器官などについても比較検討されている。日本では足立文太郎による研究がよく知られている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む