改訂新版 世界大百科事典 「造船重機労連」の意味・わかりやすい解説
造船重機労連 (ぞうせんじゅうきろうれん)
正称は全国造船重機械労働組合連合会。1972年2月に結成され,連合の加盟組合。造船産業の労働組合は第2次大戦後,全国金属の造船部(1946結成。64年造船総連(全国造船機械労働組合総連合)と改称。同盟に加盟)と全造船(全日本造船労働組合,1946結成。64年全造船機械(全日本造船機械労働組合)と改称)とが並立していた。日米安全保障条約改定をめぐり,全造船は1959年8月の中央委員会に安保反対のゼネストを行う方針をうちだした。この提案に反対して生まれたのが〈造船二八会〉である。民主的労働運動を理念としたこの動きが全国に広がって全造船を脱退する組合が増え,これら脱退諸組合と造船総連(1971年1月解散)とが合同して,72年に造船重機労連を結成するに至った。組合員数12万8000人(1996年6月現在)。2003年9月,鉄鋼労連,非鉄連合と統合し,日本基幹産業労働組合連合会(基幹労連,2009年組合員数25万人)を結成した。
執筆者:中川 幹雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報