連邦住宅貸付抵当公社(読み)れんぽうじゅうたくかしつけていとうこうしゃ(英語表記)Federal Home Loan Mortgage Corporation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「連邦住宅貸付抵当公社」の意味・わかりやすい解説

連邦住宅貸付抵当公社
れんぽうじゅうたくかしつけていとうこうしゃ
Federal Home Loan Mortgage Corporation

住宅購入資金を安価かつ持続的に融資するため,アメリカ合衆国議会が 1970年に設立した政府認可の民間機関。フレディマックの通称で知られる。貸付機関から購入した住宅ローン債権を元に住宅ローン担保証券 MBS(住宅ローン債権を集め,その資金を担保とした証券)を発行し,債務者の返済状況にかかわらず元利金の支払保証を付した証券として投資家に販売している。貸付機関は,フレディマックにローン債権を売却した資金を,新たな低金利住宅ローンの供給資金にあてる。1938年から 1968年までは,政府保証付き住宅ローン債権の売買機関としては,連邦住宅抵当公社ファニーメイ)が最大手であった。連邦議会は住宅ローン二次市場(ローン債権売買市場)に競争原理を導入するため,1968年にファニーメイを民営化し,1970年にフレディマックを設立した。この二つの公社は 1990年代半ばまで二次市場を事実上独占していた。1989年フレディマックは独立した取締役会を設置し,住宅都市開発省の監督を受けることとなった。1992年には住宅都市開発省に加え連邦住宅公社監督局がフレディマックとファニーメイの監督当局となり,2007年の連邦住宅改革法により,両社の監督権限は新設の連邦住宅金融局に移された。

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