証券(読み)しょうけん

精選版 日本国語大辞典 「証券」の意味・読み・例文・類語

しょう‐けん【証券】

〘名〙
証文。てがた。
武政軌範(1441‐90)「仍古今之記録、細麁之証券等、被置于此文庫云々」
② 財産法上の権利義務記載した紙片。法律上の効力によって、有価証券証拠証券のほか、免責証券も含まれるが、一般には株券手形小切手などの有価証券をいう。証書
西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉外「此証券を『タイトル・ヂーヴ』と名づく。既に此証券あれば地面家宅等を買ひし者も、これを頼て我私有を守護し」
邯鄲(1950)〈三島由紀夫〉「『〈略〉僕の個人財産は?』『不動産八百万円、証券千二百万円〈略〉』」

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デジタル大辞泉 「証券」の意味・読み・例文・類語

しょう‐けん【証券】

財産法上の権利・義務に関する記載のされた紙片。有価証券と証拠証券とがある。

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世界大百科事典 第2版 「証券」の意味・わかりやすい解説

しょうけん【証券】

一般的には,株券,社債券,国債券,手形,小切手,船荷証券などの有価証券をいう。証券取引や証券市場でいう証券は,証券取引法によって,有価証券のうち株券,社債券,国債券など一定のものに限定されている。証券は,広義では有価証券のほかに,借用証書,契約書などの証拠証券(証書,証文),さらに携帯品預り証,下足札,キャッシュカードなどの免責証券も含まれる。このほか,金券も広義の証券に含めることがある。なお,プラスチック製のカードに電磁的方法で権利内容が記録されたものは法律上,証票とよばれることもあるが,有価証券,免責証券など証券の一種であることが多い。

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百科事典マイペディア 「証券」の意味・わかりやすい解説

証券【しょうけん】

広義では事実・権利・権限を証明する証書であって,領収書のような証拠証券預金証書のような免責証券も含まれる。狭義では権利を示した株券のような有価証券をさし,証券市場などと称する。
→関連項目損失補填

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「証券」の意味・わかりやすい解説

証券
しょうけん

有価証券

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世界大百科事典内の証券の言及

【金券】より

…たとえば政府紙幣,中央銀行の発行する銀行券(たとえば日本銀行の発行する壱万円札など),郵便切手,収入印紙のように,法律によってそれ自体に一定の価値が認められている証券をいう。無記名式で大量に発行され,通貨またはその代用物としての機能を持っている。…

【証券市場】より

…金銭の貸借,信託あるいは出資の事実を証し,その事実に基づく貨幣的請求権を化体した紙券であって,流通性を付与されたものを証券といい,そのような証券が当事者間の合意に基づいて資金と交換される場を証券市場という。またその交換行為を証券取引という。…

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