最新 地学事典 「遊離酸化物」の解説
ゆうりさんかぶつ
遊離酸化物
free oxide
珪酸塩鉱物の結晶格子の構成成分となっていない,Si・Ti・Fe・Al・Mnなどの酸化物。風化作用・土壌生成作用で生成。水和しているものが多く,土壌粒子を被覆,膠(こう)結していることが多い。非晶質形態と結晶質形態に区別。有機物は結晶化過程を妨げる。結晶質形態には石英・クリストバライト,アナターゼ,ゲーサイト,鱗鉄鉱,赤鉄鉱,磁赤鉄鉱,フェリハイドライト,ギブサイトなど。遊離酸化鉄は,土壌を赤・橙・褐・黄色に着色。斑紋や結核は鉄やマンガンの遊離酸化物からなり,グライ層の青緑灰色はフェロジック水酸化鉄(Fe3(OH)8)に由来。遊離酸化物全体の定量法は未確立であるが,2%炭酸ナトリウム溶解法(Si)・シュウ酸アンモニウム溶解法(Si・非晶質Fe・Al・フェリハイドライト)・クエン酸ナトリウム―重炭酸ナトリウムージチオナイト溶解法(遊離酸化鉄)などが用いられる。
執筆者:加藤 芳朗・永塚 鎮男
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

