遣返(読み)やりかえす

精選版 日本国語大辞典 「遣返」の意味・読み・例文・類語

やり‐かえ・す ‥かへす【遣返】

〘他サ五(四)〙
① いったん進ませてもとへもどす。また、車などそこまで来たものをもとの所へ帰らせる。
今昔(1120頃か)三一「実(まことに)此は然ぞかしと思ひ出て、遣り返させて下て入て見れば」
② しなおす。やりなおす。
自分をやりこめようとする相手を、反対にやりこめる。
※いさなとり(1891)〈幸田露伴〉六二「無礼な云ひ草やり返してやらむとはおもへども」

やり‐かえし ‥かへし【遣返】

〘名〙
① 相手を反対にやりこめること。
※いさなとり(1891)〈幸田露伴〉七〇「妾とて石でも木でも出来て居らねば折節は真に腹立ち、つい口返答遣り返しを為る時もあれど」
和風建築工法の一つ。二本の柱の間に水平材を入れるときなどに、一方の穴を深く彫り、これに材を入れ込み、さらに反対側の穴に少しずらせて取りつけることをいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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