化学辞典 第2版 の解説
遷移金属-π-アリル錯体
センイキンゾクパイアリルサクタイ
transition metal π-allyl complex
低原子価の遷移金属に結合したアリル基は,多くの場合,3個のπ電子が非局在化して平面構造をとっている.このようなアリル基を有する遷移金属化合物を遷移金属-π-アリル錯体とよぶ.多くの遷移金属についてこのような錯体が知られている.ブタジエンの低重合反応においては反応中間体としてπ-アリル錯体の生成が仮定されており,いくつかのπ-アリル錯体が反応系から単離されている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報