邑地庄・大保(読み)おおじのしよう・おおぼ

日本歴史地名大系 「邑地庄・大保」の解説

邑地庄・大保
おおじのしよう・おおぼ

「春日社記録」中臣祐春記の弘安六年(一二八三)一〇月一六日条に「アフチノ庄ヘ神人ヲ為衆徒沙汰差下事候、付其、件庄ハ三月三日、五月五日等御供料所候之上、於此御供者(中略)大房と申候所ニテ営之候」とあり、邑地庄は春日社神供料所であり、三月三日、五月五日には御節供を備進した。御供は大房で作った旨も知られるが、大房も邑地庄内であったかは不明。邑地庄は荘号からみると現邑地町、大房は現大保町に比定される。邑地庄は神戸四箇郷の一と考えられ、春日社神戸に始まる荘園であろう(→神戸四箇郷

応永六年(一三九九)の興福寺造営段米田数帳(春日神社文書)に「大乗院方 大地庄田数不知」、永享元年(一四二九)の公方御下向反銭方引付(内閣文庫蔵大乗院文書)に「大地四丁(反脱)、一貫文」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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