那佐村(読み)なさむら

日本歴史地名大系 「那佐村」の解説

那佐村
なさむら

[現在地名]宍喰町宍喰浦

宍喰浦の北東に位置する。南部は海に臨み、東に横たわる小半島はとも(現海部町)との間に深い入江を形成している。土佐街道が通っていた(「阿波国行程図」国立史料館蔵)。「阿波国風土記」逸文(万葉集注釈)に「奈佐の浦」とみえ、波を奈というが、当地は波の音が止むことがないという。「延喜式」神名帳に那賀なか郡七座のうちとしてみえる「和奈佐意富曾ワナサイフソノ神社」は慶長九年(一六〇四)以前に当地に鎮座していたとされ、かつて当地はワナサであったという。この説によれば、「播磨国風土記」に伊射報和気命(履中天皇)が「阿波国和那散」に来て蜆を食べたという所伝が紹介されているが、和那散は那佐に比定されよう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む