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海部 かいふ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

海部
かいふ

徳島県南部,海陽町南東部の旧町域。海部川の下流右岸にある。 1955年鞆奥町と川西村が合体して海部町が成立。 2006年海南町,宍喰町の2町と合体して海陽町となった。海岸の鞆浦は漁業中心で,かつて徳島藩の南方防備にあたった鞆城 (阿波九城の一つ) があったが寛永年間 (1624~44) に廃城。奥浦は海部川の筏の貯木場として商業の中心地であった。海部川とその支流母川流域の川西は農業が中心。母川はオオウナギの生息地で,国の天然記念物に指定。海岸部一帯は室戸阿南海岸国定公園に属する。

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デジタル大辞泉の解説

あま

愛知県西部にある市。名古屋市の西に隣接しベッドタウン化が進む。戦国期には蜂須賀正勝福島正則豊臣秀次らを輩出した。七宝焼き工芸が盛ん。平成22年(2010)に海部(あま)郡の七宝町・美和町甚目寺(じもくじ)町が合併して成立。人口8.8万(2010)。

あま‐べ【部/海部】

上代、海産物を上納し、航海技術をもって朝廷に仕えた部民。阿曇連(あずみのむらじ)の領有支配を受け、淡路阿波吉備紀伊などにいた。→山部

かい‐ぶ【海部/海賦/海浦】

摺(す)り絵・描き絵・蒔絵(まきえ)などの文様の名。海辺の景色に波を文様化したもので、松・鳥などを配することもある。大海(おおうみ)。

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百科事典マイペディアの解説

海部【あまべ】

海人部とも。漁業と航海技術をもって奉仕した部。《日本書紀》《古事記》ともに応神天皇の時代に設定されたとする。遠海・越前以西に分布し,特に紀伊・淡路・阿波・吉備(きび)の海部は著名。
→関連項目安曇江

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世界大百科事典 第2版の解説

あまべ【海部】

大化前代に漁業と航海技術によって奉仕した部。海人部とも記す。《日本書紀》によれば,応神天皇3年諸国の海人の騒ぎを鎮めた大浜宿禰(すくね)(阿曇氏の祖)を海人の統率者とし,同5年海部を定めた,という。《古事記》もまた海部を定めたのが応神朝であることを伝えている。この時代は,4世紀後半から始まる日本の朝鮮半島への大規模な進出の時期に当たっており,水軍の兵力としての海人を組織的に掌握する必要があったものであろう。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

海部
かいふ

徳島県南部、海部郡にあった旧町名(海部町(ちょう))。現在は海陽(かいよう)町の中南部を占める地域。旧海部町は、1955年(昭和30)鞆奥(ともおく)町と川西村が合併して成立。2006年(平成18)海南、宍喰(ししくい)の2町と合併、海陽町となった。JR牟岐(むぎ)線の終点であり、さらに阿佐海岸鉄道が延びる。国道55号(土佐浜街道)、193号が通じる。地域の中心は太平洋に注ぐ海部川河口の奥浦で商業町であり、また海部川上流から流す木材の貯木場となっている。漁村の鞆浦には阿波(あわ)九城の一つで、土佐境の押さえであった海部城(鞆城)があり、1638年(寛永15)廃城後も徳島藩郡代役所が置かれた。海部川下流低地と支流母川の流域を占める川西地区は純農村で、施設園芸がみられイチゴを多く産する。海部川流域は海部刀の産地として知られ、室町時代から戦国時代には刀工50人がいたという。母川のオオウナギ生息地は国指定天然記念物。また、母川の河口付近はホタルの生息地になっていて、6月にはホタル祭りが開かれる。[高木秀樹]

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世界大百科事典内の海部の言及

【海人】より

…古文献に海人,海部,蜑,白水郎などと記す。海を主なる生業の舞台とし,河川,湖沼で素潜(すもぐ)りする漁民をはじめ,釣漁,網漁,塩焼き,水上輸送・航海にたずさわる人々を,今日いう男あま(海士),女あま(海女)の区別なく〈あま〉と総称する。…

【浦・浜】より

…日本の前近代を通じて漁村を表示する地名用語。古代社会においては,律令制的な公私共利の原則の下に浦浜の排他的領有は禁じられ,地域共同体全体による用益が行われていたが,他面それと競合する形で,王権に直属して(にえ)を貢納する贄人・海部(あまべ)などの漁民集団の漁場利用も存在していた。そして,中世初期,平安時代以降,後者の系譜をひいて,権門寺社による海民編成が進行し,浦浜の私的・荘園制的領有が発展する。…

【瀬戸内海】より

…吉備は大和政権に早くから服属し,積極的に朝鮮経営に参加した。吉備海部直は,友ヶ島水道を中心とした紀氏とともに,水軍を率いて朝鮮半島に派遣された。古代の漁労,塩生産,海上交通にたずさわった海人(あま)は大和政権によって海部(あまべ)として編成されたが,この海部が内海地域にも分布していた。…

※「海部」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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