日本歴史地名大系 「那西郡」の解説 那西郡なさいぐん 徳島県:阿波国那西郡那賀(なか)郡が東西に分割されて成立した郡。ほぼ現在の小松島市南部(立江川以南)、那賀郡羽(は)ノ浦(うら)町西部、阿南市西部以西の那賀川上流域、那賀郡鷲敷(わじき)町・相生(あいおい)町・上那賀町・木沢(きさわ)村にあたる。分立の時期は不明だが、康和五年(一一〇三)八月一六日の阿波国大滝寺所領注進(前田文書)に「在那西郡吉井加毛」と記されていることから、平安末期にさかのぼるとみられる。天正一三年(一五八五)に阿波国に入部した蜂須賀氏に対し、仁宇(にう)谷一帯の土豪が反対一揆を起こした。その鎮定に当たった山田宗重は阿波九城の一つ仁宇城(現鷲敷町)の城番となり、那西郡一円の軍事と地方支配の体制を固めた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by