郡府村(読み)ぐんぶむら

日本歴史地名大系 「郡府村」の解説

郡府村
ぐんぶむら

[現在地名]糸貫町郡府

石原いしはら村の北に位置し、北境に船木ふなき山丘陵の南端の郡府山・くわ山があり、その南麓平野に立地。村名は和銅八年(七一五)に設置された席田むしろだ郡の郡衙所在地に由来すると考えられている。郡衙跡は不明。郡苻とも書かれた。石原村境に両村にまたがって幾田きだ庄の地名が残る。天正二〇年(一五九二)三月二日の古田重勝請取手形(安藤鉦司氏所蔵文書)によれば、当時豊臣秀吉家臣古田重勝が当村を領しており、現地代官の春近はるちか村在住井上与三から前々年分の当村借米未進分七石余を受取っている。慶長郷帳に村名がみえ、村高五九六石余。江戸時代の領主の変遷は仏生寺ぶつしようじ村と同じ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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