ある種の酵素は,不活性な型で組織内で産生され,分泌後活性化され,酵素作用を発現する.この不活性型酵素を酵素前駆体といい,通常,活性型酵素名の前にプロ(pro)を付けるか後にノーゲン(nogen)を付けてよばれることが多い.活性化は H+,OH-などにより非酵素的に行われる場合と,ほかの酵素またはその酵素自身の作用によって行われる.たとえば,タンパク分解酵素トリプシンの前駆物質トリプシノーゲンは,トリプシン自身またはエンテロキナーゼの作用により,ヘキサペプチドを遊離してトリプシンとなる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
顔や四肢に特有の紅斑がみられる疾患で,伝染性紅斑の俗称。パルボウイルスの感染によって年長幼児,低学年児童に好発し,乳児や成人には少ない。1〜2週間の潜伏期ののち突然発疹が出る。発疹は両ほおに対称的に生...