野爪村(読み)のづめむら

日本歴史地名大系 「野爪村」の解説

野爪村
のづめむら

[現在地名]八千代町野爪

鬼怒きぬ川中流西岸、旧河道との合流点近くの低い自然堤防上に位置。鹿島神社を中心に木立の多い集落を形成。北は坪井つぼい村。「将門記」に「将門此ノ言ヲ伝ヘニ聞キテ、承平五年十月廿一日ヲ以テ、惣チ彼ノ国新治郡川曲村ニ向フ。則チ良将声ヲ揚ゲ、案ノ如ク討チ合ヒ、命ヲ棄テテ各合戦ス」とみえる川曲かわわ村は鬼怒川湾曲部に位置する当村付近ともいわれる。「寛文朱印留」によれば土井利益(のち古河藩主)領であったが、寛政期(一七八九―一八〇一)には天領で、代官岡田寒泉の支配地(岡田寒泉功徳碑)。「各村旧高簿」によれば幕末には天領一一一・三八一四七石、旗本小浜禄之介知行地四八〇・一三〇六一石、旗本多賀上総知行地五〇・九六六九二石、鹿島神社領一五石に分れていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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