金井ヶ沢村(読み)かねいがさわむら

日本歴史地名大系 「金井ヶ沢村」の解説

金井ヶ沢村
かねいがさわむら

[現在地名]深浦町北金ヶ沢きたかねがさわ

北は日本海に面し、道路が海岸沿いに発達し、東はせき村、西はかも村に続く。

天文年間(一五三二―五五)の津軽郡中名字にみえる「西船関にしのせき」は関村にあたり、「下磯をりいそ」は金井ヶ沢村を含めた周辺の地域の総称と思われる。「西津軽郡史」によれば、永禄年間(一五五八―七〇)に金井ヶ沢の名称がみえるというが、正保二年(一六四五)の津軽知行高之帳に金井沢村とある。村名の由来は永禄年間に井ヶ沢から金を採掘したので金井ヶ沢と称したという(西津軽郡史、折曾乃関)塩見形しおみがたの薬師堂の近くに板碑が一八基あり、最近さらに四基が発見された。文和二年(一三五三)から康応元年(一三八九)までの北朝年号が確認され、中世の津軽大乱を証拠づける関村の板碑と一連のものと推定される。

正保二年の津軽知行高之帳の鼻和はなわ郡に高一六〇・〇七石、うち田方は一五〇・六二石とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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