深浦町(読み)ふかうらまち

日本歴史地名大系 「深浦町」の解説

深浦町
ふかうらまち

面積:三一七・七九平方キロ

西海岸地方の大戸瀬おおどせ崎付近と艫作へなし崎間の海岸から内陸にかけて秋田県境までの細長い地域を占める。地域の大部分白神しらかみ山地で、山林は全面積の約八〇パーセントを占め、この山地が追良瀬おいらせ川をはじめとする小河川によって区切られ、集落の多くは海岸沿いの低い深浦台地上に散在する。

昭和一一年(一九三六)国鉄五能線が全線開通し、町内には陸奥柳田むつやなぎだ北金ヶ沢きたかねがさわ・大戸瀬・風合瀬かそせ驫木とどろき・追良瀬・広戸ひろと・深浦・横磯よこいそ・艫作の各駅が置かれた。深浦港は明治中期以降、鉄道の発達と沿岸漁業衰微からしだいに振るわなくなり、現在は一漁港であり船舶避難港にすぎない。深浦町は漁業・農業・畜産が主産業で、海岸一帯は津軽国定公園に指定され、夏季は行楽客で賑う。

深浦町
ふかうらまち

2005年3月31日:西津軽郡深浦町・岩崎村合併
【深浦町】青森県:西津軽
【岩崎村】青森県:西津軽郡

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「深浦町」の意味・わかりやすい解説

深浦〔町〕
ふかうら

青森県南西部,日本海に臨む町。 1926年町制。 1955年大戸瀬 (おおどせ) 村と合体。 2005年岩崎村と合体。深浦港は江戸時代にこの地を治めた弘前藩が指定した津軽四浦の一つといわれ,日本海水運の重要な避難港。古くは安東浦,吹浦 (ふくうら) とも呼ばれ,蝦夷征伐阿倍比羅夫 (あべのひらふ) の上陸地とも伝えられる。大部分は白神山地に属し,海岸段丘面がわずかに農耕地として利用される。海岸一帯は津軽国定公園に属し,JR五能線が通る。夏は海水浴客でにぎわう。面積 488.90km2人口 7346(2020)。

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