改訂新版 世界大百科事典 「金剛経信仰」の意味・わかりやすい解説 金剛経信仰 (こんごうきょうしんこう) 《金剛般若経》の功徳を期待する信仰。金剛経の漢訳は現存するだけでも6訳があり,註疏(ちゆうそ)は無数にのぼる。また山東省泰山には磨崖の大字石経が残るなど,古来この信仰がいかに流布したかを物語る。禅宗では第5祖から《楞伽(りようが)経》にかわる所依経典とされたが,民間でも《観世音三昧経》とならんで信仰を集めた。孟献忠の《集験記》をはじめ段成式の《鳩異》など感応記や霊験伝が多い。執筆者:藤善 真澄 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by