金千興(読み)きんせんこう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「金千興」の意味・わかりやすい解説

金千興
きんせんこう / キムチョンフン
(1909―2007)

韓国(大韓民国)の古典舞踊家、仮面製作者。人間国宝。韓国芸術院会員。ソウル生まれ。1926年李(り)王職雅楽部員養成所修了。韓成俊(かんせいじゅん/ハンソンジュン)(1875―1941)から呈才舞(チョンジエム)(宮廷舞踊)を学び、1958~1972年、金千興舞踊研究所所長を務める。1968年、朝鮮王朝(李朝)雅楽である宗廟祭礼楽(そうびょうさいれいがく)(韓国重要無形文化財第1号)に含まれている奚琴(ヘクム)の演奏と「佾舞(イルム)」、同第39号「處容舞(チョヨンム)」の芸能保有者(人間国宝)に指定される。韓国芸術院会員、韓国公演芸術団名誉理事長。ソウル市文化賞(1960)、韓国芸術院賞(1970)など受賞、2001年韓国金冠文化勲章受章。著書に『韓国舞踊の基本舞譜』『正楽洋琴譜』『正楽奚琴譜』『心韶金千興70年』がある。

[金 両 基]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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