金屑丸(読み)きんせつがん

精選版 日本国語大辞典 「金屑丸」の意味・読み・例文・類語

きんせつ‐がん‥グヮン【金屑丸】

  1. 江戸時代、京都山科四宮で製し、売り出された、食傷腹痛を治す丸薬。山科薬。金勝丸。
    1. [初出の実例]「天下一竹田につづく淀の月〈西鶴〉 金屑丸を包む朝霧〈由平〉」(出典:俳諧・胴骨(1678)何者)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の金屑丸の言及

【毒消売】より

…それが女性中心の行商となったのは,明治になってこの地方の塩業が自由競争で打撃をうけたことから,それまで塩業労働を支えてきた女性たちが売薬行商へと転換をはかったためである。越後の毒消丸は,硫黄(各地の毒消丸の主薬)にキクメイシ(キクメイシ科の腔腸動物,イシサンゴの1種)と白扁豆(びやくへんず)(マメ科フジマメの成熟種子)を配合した丸薬で,キクメイシを配合した消毒丸では,京都山科の金屑(きんせつ∥きんしよう)丸が有名だったが,金屑丸にみられない白扁豆(健胃・消炎・解毒作用をもつ)が加わっているところに改良の跡がみえる。【宗田 一】。…

【毒消売】より

…それが女性中心の行商となったのは,明治になってこの地方の塩業が自由競争で打撃をうけたことから,それまで塩業労働を支えてきた女性たちが売薬行商へと転換をはかったためである。越後の毒消丸は,硫黄(各地の毒消丸の主薬)にキクメイシ(キクメイシ科の腔腸動物,イシサンゴの1種)と白扁豆(びやくへんず)(マメ科フジマメの成熟種子)を配合した丸薬で,キクメイシを配合した消毒丸では,京都山科の金屑(きんせつ∥きんしよう)丸が有名だったが,金屑丸にみられない白扁豆(健胃・消炎・解毒作用をもつ)が加わっているところに改良の跡がみえる。【宗田 一】。…

※「金屑丸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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