食傷(読み)しょくしょう

精選版 日本国語大辞典「食傷」の解説

しょく‐しょう ‥シャウ【食傷】

〘名〙
食中毒。しょくあたり。
医学天正記(1607)坤「食 一、今上皇帝、御食傷、瀉利吐逆」
② 同じ食べ物がつづいて食べ飽きること。また比喩的に、同じような物事に接することが多くて、飽きていやになること。
※雑俳・柳多留‐九六(1827)「邯鄲の里にすむ獏喰しょふし」
青年と死と(1914)〈芥川龍之介〉「一年前までは唯一実在だの最高善だのと云ふ語に食傷(ショクシャウ)してゐたのだから」

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デジタル大辞泉「食傷」の解説

しょく‐しょう〔‐シヤウ〕【食傷】

[名](スル)
同じ食べ物が続いて食べ飽きること。「いくら好物でも、こう続いては食傷してしまう」
同じことに何度も接し、飽き飽きして嫌になること。「この種の議論には食傷している」
食あたりを起こすこと。
野猪ワイルドボウアをくって―をしたと書いてあるじゃアないか」〈逍遥当世書生気質
[類語](1)(2飽きる倦む倦怠飽き飽きうんざり退屈鼻に付くげんなり懲り懲り辟易閉口まっぴら/(3食中り食中毒中毒

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の食傷の言及

【胃炎】より

…胃炎が死後に生じた変化であるか生前にもあったものかについての論争が解決したのは,生きている人間の胃粘膜を内視鏡で観察し,あるいは生検が可能になった1920年以降のことである。胃炎は西洋医学とともに日本に輸入された名称で,それ以前は食傷(しよくしよう)あるいは溜飲(りゆういん)と呼ばれた。
[急性胃炎]
 胃カタルともいわれる。…

【食中毒】より

…一方,家庭での食中毒予防としては,冷蔵庫を過信しない,肉や魚など生ものとその他の食品を分けて扱う,手を洗うなど,基本的衛生事項の遵守が重要である。食品衛生【豊川 裕之】
[日本人と食中毒]
 食中毒は,日本では昔は〈食傷(しよくしよう)〉あるいは〈食あたり〉といわれた。生活環境と衛生観念の水準が低かった時代には,当然のことながら食物が細菌に汚染される機会はきわめて多く,また慢性的な食料不足から,汚染食品や腐敗食品を口にすることは日常茶飯事であったため,多くの人々,特に幼い子どもや病弱者がこの犠牲となった。…

※「食傷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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