釜石の出来事

共同通信ニュース用語解説 「釜石の出来事」の解説

釜石の出来事

東日本大震災で岩手県釜石市は広範囲が津波にのまれたが、小中学生はほとんどが無事だった。同市鵜住居うのすまい町の市立鵜住居小、釜石東中では児童生徒約570人は地震直後に避難を開始。中学生が小学生の手を引いて校舎から約1・6キロ離れた高台へ逃げ、途中で保護者に引き取られた1人を除き助かった。事前に決めていた避難場所では危険だと自ら判断し、避難し続けたことで難を逃れた。「釜石の奇跡」とも称されたが、偶然ではなく防災教育成果であることや犠牲者への配慮から、地元では「出来事」と呼ぶようになっている。全壊した両校の跡地にはラグビーワールドカップの会場になった釜石鵜住居復興スタジアムが建設された。

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