銅官山(読み)どうかんざん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「銅官山」の意味・わかりやすい解説

銅官山
どうかんざん / トンコワンシャン

中国、華東地区西部の安徽(あんき)省中部銅陵(どうりょう)市にある山。銅陵は南京(ナンキン)から揚子江(ようすこう)(長江沿いに150キロメートル上流に発達した都市である。銅鉱開発の歴史が古く、約2000年前に始まっているといわれ、銅鉱石の採掘を取り締まる銅官が置かれたのでこの名がある。近代化は1949年の中華人民共和国成立後からで、銅陵を中心に6鉱山があり、一部露天掘りのほか坑内掘りを主とし、粗鉱は二つの製錬所で電気銅としている。

[房村信雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の銅官山の言及

【銅陵】より

…南京より通ずる寧銅鉄道(南京~銅陵)の終点。市区は1956年,銅官山鉱区を独立させたもので,市内に別に銅陵県がある。長江沿岸の低湿地であり,とくに交通位置にも恵まれなかったため県の設置は遅れたが,唐に銅官山の銅鉱が開発され銅官場が設けられ,唐末には義安県が置かれた。…

※「銅官山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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