鋤・犂(読み)すき

精選版 日本国語大辞典 「鋤・犂」の意味・読み・例文・類語

すき【鋤・犂】

〘名〙 (動詞「すく(鋤)」の連用形の名詞化)
農具の一つ。手と足の力で土地を掘り起こすときに使う。ふつうは幅の広い刃にまっすぐな柄をつけた櫂(かい)状のもの。また、それらで土を掘り起こすこともいう。鉏(さい)
書紀(720)推古二九年二月(北野本南北朝期訓)「乃ち耕夫(たかへするもの)は耜(スキ)を止(や)め」
② 農具の一つ。牛や馬、また、トラクターにひかせて土地を掘り起こすときに使う。からすき
※暴夜物語(1875)〈永峰秀樹訳〉驢牛雇夫の寓言「忽ち尻に来る犂(スキ)の重さと、運動の烈さとにて之れ視られよ」
[補注]古くは「すき」と「くわ」のよみが混在していたが、「延喜式」のころからほぼ「鋤」を「すき」、「鍬」を「くわ」とよむようになったといわれる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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