(読み)しきざま

精選版 日本国語大辞典 「鋪」の意味・読み・例文・類語

しき‐ざま【鋪】

〘名〙 江戸中期の国語学者、富士谷成章(なりあきら)の用いた文法用語で、今日の形容詞シク活用に相当する。形容動詞を「在(ありさま)」、形容詞ク活用を「芝(しざま)」というのに対応する。

ふ【鋪】

〘接尾〙 絵像等を数えるのに用いる語。幅。
※観智院本三宝絵(984)下「一万三千の仏を七十二鋪かきて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「鋪」の意味・読み・例文・類語

しき【×鋪】

鉱山で、坑道のひと区切りのこと。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【夜警】より

…史料上に散見するところでは,夜警のために巡視することを行夜(ぎようや∥こうや),夜行,夜巡(よめぐり),夜廻(よまわり)などと表現している。令によれば町角ごとに鋪(ふ)(守道屋で,のち助鋪(こや∥ひたきや)ともいわれた)を立てて衛府が警備し,一般の夜間通行を禁じる規定があった。古代の京都では左右衛門府,近衛府などがその任に当たったらしい。…

【仏画】より

…巻子は両手で繰り広げながら見るため,観者の視点は両手で広げた視界内に限定されるだけに,連続する時間経過を追う仏伝図や祖師絵伝,社寺縁起などの仏教説話画には最適であるとともに,保存・収納は懸幅以上に容易であるため盛行した。懸幅や巻子は,中国,チベット,朝鮮,日本に流行し,素材として絹,麻,紙が用いられるが,本格的な仏画には絹が用いられ,画絹の反物を縦に並べて縫いついだ一画面を一鋪(ぽ)といい,横に3反,7反つないだものを三幅一鋪,七幅一鋪などと称する。また絹の刺繡によるものを繡像(繡帳),綴織を織成像(当麻寺《当麻曼荼羅》)という。…

※「鋪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android