鍛造工具(読み)たんぞうこうぐ(その他表記)forging tool

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鍛造工具」の意味・わかりやすい解説

鍛造工具
たんぞうこうぐ
forging tool

鍛造,特に自由鍛造に用いる工具類の総称。次のようなものがある。 (1) 金敷 anvil block 鋳鋼または軟鋼 (表面に硬鋼が鍛接されている) 製の台で,赤熱した素材を槌打ちするのに用いる。 (2) はちの巣 swage block 種々の形状の穴や溝をもつ四角形の鋳鉄製ブロックで,穴あけや曲げ作業のときに下型として使用される。 (3) へし set hammer こて状の工具で,伸ばした素材の表面をならすときに用いる。 (4) タップ tap 素材を円その他の断面形状に加工する工具。通常上下2つ割りになっている。 (5) せぎり necking tool 素材の一部に段つけする場合に用いる工具。このほかに, (たがね) ,ハンマ,穴あけ用のポンチ,赤熱素材をつかむやっとこ,寸法をはかるパスなども鍛造工具に含まれる。

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百科事典マイペディア 「鍛造工具」の意味・わかりやすい解説

鍛造工具【たんぞうこうぐ】

鍛造に用いられる工具。手鍛造用の工具には金敷(かなしき),手用ハンマー,鍛造品をはさむ各種のはし(やっとこ),鍛造品を平面にならしたり穴をつけたりする各種のへしなどがある。重要なのは型鍛造用の金型で,多くはニッケル‐クロム‐モリブデン鋼製。→鍛造

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