長丞(読み)ちょうしょう(その他表記)Jang sung

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「長丞」の意味・わかりやすい解説

長丞
ちょうしょう
Jang sung

朝鮮の地域の境界標,里程標として,また村の守護神として村の入口や道路辺に立てられている人間形の柱。長承,長柱とも書く。石長丞と木長丞があるが,大部分は木長丞。普通,男女の組をなしており,男像は「天下大将軍」「上元大将軍」,女像は「地下大将軍」「地下女将軍」「下元大将軍」などの文字が書かれている。道路辺や郡界にある長丞にはそれを起点とした四方地名と距離が記されており,守護神として立てた長丞には里程標識もなく「…将軍」の標識もない。信仰の対象としてはおもに厄病よけを祈る。李朝時代までは村ごとにあり,また寺刹の入口にもあったが,現在はほとんど消滅している。

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