長倉駅・永蔵駅(読み)ながくらのえき・ながくらのえき

日本歴史地名大系 「長倉駅・永蔵駅」の解説

長倉駅・永蔵駅
ながくらのえき・ながくらのえき

「延喜式」兵部省諸国駅伝馬条、および高山寺本「和名抄」駅名部にみえる駅で、両書ともに長倉につくる。延喜式制では一〇疋の駅馬が置かれていた。「続日本後紀」承和七年(八四〇)一二月一日条によると、郡内に三駅を帯びる駿河郡の百姓の負担軽減を理由に、「駿河郡永蔵駅家」を伊豆国田方たがた郡に遷置することとしている。もっともこの措置は長続きしなかったらしく、貞観六年(八六四)には再び駿河郡内の駅として「永倉駅」がみえる(「三代実録」同年一二月一〇日条)田方郡に永倉(永蔵)駅が続かなかった理由としては立地の不便さがあげられているが、駅子や駅馬など駅家経営にかかわる負担の重さも要因となる可能性があろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android