門付芸(読み)かどづけげい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「門付芸」の意味・わかりやすい解説

門付芸
かどづけげい

家々の門口を訪れて演じる芸能。もとは神が訪れて祝福を与えるという古代信仰に発したが次第に宗教性が薄れ,中世以後,その神に扮する芸能人が単に芸を門口で見せ,金品を請うだけのものとなった。新春を主として季節的に訪れる万歳,節季候 (せきぞろ) ,鳥追い厄払いなどと,季節に関係のない説経祭文 (さいもん) ,歌念仏,ちょぼくれ,住吉踊,また音曲の流しなどがある。江戸時代はその種類も非常に多かったが,明治以降次第に衰え,近年は姿を消した。

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