間抜(読み)まぬけ

精選版 日本国語大辞典 「間抜」の意味・読み・例文・類語

ま‐ぬけ【間抜】

〘名〙 (邦楽舞踊芝居で、本来あるべき休止がない意)
① (形動) うっかりして失敗をすること。手ぬかりのあること。ばかげたことをすること。また、そのさまやその人。
評判記色道大鏡(1678)一五「其躰まぬけなくいさみたりしよそほひ」
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)五「かんにしてやりなせへ、みんなこっちが、まぬけだからよ」
② 愚鈍な人をののしっていう語。とんま。愚かもの。
人情本春色梅児誉美(1832‐33)初「まぬけめへ、直に腹アたつから、何でも聞れやアしねへ」

ま‐ぬ・ける【間抜】

〘自カ下一〙 =ま(間)が抜(ぬ)ける
洒落本・妓者呼子鳥(1777)三「らいぎもまぬけたつらつきにて」

ま‐ぬ・く【間抜】

〘他カ四〙 あいだの物を抜き取る。まびく。
徒然草(1331頃)一三七「またまた数ふれば、かれこれまぬき行くほどに」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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