日本歴史地名大系 「阿淡御条目」の解説
阿淡御条目
あたんごじようもく
一冊 編者不明
成立 江戸中期
写本 鳴門市秋山泰・神山町大粟英男旧蔵
解説 二三三条からなる徳島藩の法令集。収められている法令年代の上限は慶長一〇年、下限は享保一六年であることから、成立は江戸中期と推定される。内容は藩主が発給した定書等の藩法類、公儀制札写、他領との関係法令、番所の取締法令、夫役等の課税・徴税に関する法令、養子・奉公人等離籍者の取締法令、庶民の社会生活に関する法令、商業に関する法令、身居に関する法令に大別することができる。徳島藩では簡易裁判は組頭庄屋が受持っており、当書はその裁判の際に基準とすべき法令集として編纂されたと考えられている。なお現存する二冊の写本のうち大粟本巻末の記述によれば、当書はもとは麻植郡麻植塚村の豪商佐藤民太郎が旧蔵したもので、書名は秋山本が「阿淡御条目」、大粟本は「御掟書」と記されている。
活字本 「徳島県史料」二
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報