精選版 日本国語大辞典 「陥・落入」の意味・読み・例文・類語
おち‐い・る【陥・落入】
〘自ラ五(四)〙
① 落ちて中にはいる。はまる。また、身を投げる。落ちる。
※霊異記(810‐824)中「母の項(うなじ)を殺(き)らむとするに、地裂けて陥(ヲチイル)〈国会図書館本訓釈 陥 ヲチイル〉」
② まわりより低くなっている。穴になっている。落ち込む。深くへこむ。
③ 計略にかかる。はまる。
④ 攻め落とされる。落城する。陥落する。〔文明本節用集(室町中)〕
⑤ (多く「気、心、胸に落ち入る」などの形で) 納得する。なるほどと思う。
※歌舞伎・音聞浅間幻燈画(1888)序幕「いえ、お気にとっくり落入る様、よくお前から頼みまする」
⑥ 死ぬ。息を引きとる。息が絶える。
⑦ 好ましくない状態にはまりこむ。
※開化問答(1874‐75)〈小川為治〉初「実に弱ゐ人は詮方なく饑死でもすることに落入(オチイリ)ませう」
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