平家(読み)ヘイケ

デジタル大辞泉 「平家」の意味・読み・例文・類語

へい‐け【平家】


たいらの姓を名乗る一族。特に、平安末期に政権を握った平清盛の一族。平氏へいし
平家物語」の略。
平家琵琶」の略。
「―にもあらず、舞にもあらず、ひなびたる調子うち上げて」〈奥の細道

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精選版 日本国語大辞典 「平家」の意味・読み・例文・類語

へい‐け【平家】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. (たいら)の姓をもつ氏族。特に、桓武平氏一流で平安末期に政権をにぎった平清盛の一族。へいし。
      1. [初出の実例]「平家自往昔累代伝相人之事」(出典江談抄(1111頃)二)
    2. へいけびわ(平家琵琶)」の略。
      1. [初出の実例]「へい家に心得ぬ節のつけ様あり」(出典:申楽談儀(1430)別本聞書)
  2. [ 2 ]へいけものがたり(平家物語)」の略。

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改訂新版 世界大百科事典 「平家」の意味・わかりやすい解説

平家 (へいけ)

狂言謡曲名平曲旋律を模して,源平合戦の〈一ノ谷の戦〉の模様を滑稽(こつけい)な詞章に託して語る短い謡い物。狂言丼礑(どぶかつちり)》《猿座頭(さるざとう)》《鞠座頭(まりざとう)》《清水座頭(きよみずざとう)》の中で,勾当(こうとう)や座頭などの役が謡う。
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平家 (へいけ)

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百科事典マイペディア 「平家」の意味・わかりやすい解説

平家【へいけ】

平氏(へいし)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「平家」の意味・わかりやすい解説

平家
へいけ

平氏

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世界大百科事典(旧版)内の平家の言及

【平氏】より

…平安前期の皇族賜姓の一つ。桓武(かんむ)平氏,仁明(にんみよう)平氏,文徳(もんとく)平氏,光孝(こうこう)平氏の4流がある。桓武平氏は桓武天皇の子・孫で平姓を得た一流をいう。とくに有名なのは桓武天皇の子葛原(かつらはら)親王の子孫で,同親王の子高棟(たかむね)王・高見(たかみ)王の2流に分かれて繁栄した。高棟王系は,同王が初めて平姓を得たのに始まり,堂上公家として桓武平氏の本宗を継ぎ,〈日記の家〉として数々の日記を残している。…

【名家】より

…古来,広くは名望ある家柄の意味に用いられた語であるが,平安末期の記録に勧修寺流藤原氏の蔵人顕頼や,大外記を世襲する中原広宗,清原信俊について〈累代の名家〉と書いているのは,代々故実を伝承し,才識をもって名を得ている家の意と解釈され,さらに顕頼の子光頼について〈数代弁官の家なり〉とする記述のあるのを考えあわせると,〈名家〉の語の系譜がほぼ推測される。室町時代の有職書《海人藻芥(あまのもくず)》には,〈名家は,日野,勧修寺,平家なり〉と見えるが,すでに《伏見院宸記》にも,〈凡そ日野,勧修寺,平家等の輩,労効に依りて立身起家す〉とあり,鎌倉末期以降ほぼ家格としての名家が成立したことがわかる。日野流諸家は藤原資業を,勧修寺流諸家は藤原為房を実質的な始祖とし,平家は平親信以来〈日記の家〉の声価を高め,みな才識と実務能力をもって摂関家に仕え,その家政を掌握したが,さらに院政時代以降は,院中の庶務を掌理し,室町時代には朝幕間の連絡の衝に当たり,長期にわたって権勢を保持し,繁栄を誇った。…

【平曲】より

…琵琶を弾きながら,《平家物語》の文章を語る語り物音楽。〈平家琵琶〉〈平家〉〈平語(へいご)〉ともいわれたが,最近は〈平曲〉の名称が一般的である。…

※「平家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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