陸宣公奏議(読み)りくせんこうそうぎ(その他表記)Lu-xuan-gong zou-yi; Lu-hsüan-kung tsou-i

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「陸宣公奏議」の意味・わかりやすい解説

陸宣公奏議
りくせんこうそうぎ
Lu-xuan-gong zou-yi; Lu-hsüan-kung tsou-i

中国,唐の陸贄 (りくし) の撰した文集。奏草7巻 24編,中書奏議7巻 32編から成る。成立年未詳。唐代中期の社会,経済研究に必読の書で,租・庸・調制を賛美し,両税法に反対する彼の意見は注目すべきものがある。上記の奏草,中書奏議に制誥 10巻を加えて,『陸宣公全集』『陸宣公翰苑集』ともいう。なお原本はさらに別集 15巻があったが,早く散逸し伝わっていない。

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世界大百科事典(旧版)内の陸宣公奏議の言及

【奏議】より

…内容は政治の得失を論じるのが多いが,儀式や謝恩や天変地異について述べる場合もある。最も有名なのは,唐の陸贄(りくし)の《陸宣公奏議》であって,日本でも江戸時代に数種の和刻本が刊行された。文体としては駢文(べんぶん)(四六駢儷文)が模範とされた。…

【陸贄】より

…792年(貞元8)には同中書門下平章事となったが,795年裴延齢らに讒言(ざんげん)されて忠州(四川省忠県)別駕に左遷され,同地に没した。諡(おくりな)を宣といい,その草した詔勅や奏議は,《陸宣公翰苑集》(《陸宣公奏議》)24巻に収める。【谷川 道雄】。…

※「陸宣公奏議」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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