文集(読み)もんじゅう

精選版 日本国語大辞典 「文集」の意味・読み・例文・類語

もんじゅう モンジフ【文集】

※枕(10C終)二一一「書は文集。文選。新賦。史記。五帝本紀。願文。表。博士申文
[補注]「運歩色葉集」に「文集(ブンジウ) 七十二巻」とあり、「ぶんじゅう」の読みがあったことが知られるが、漢字表記のみの例は従来の読みならわし「もんじゅう」に従ってこの項に収めた。

ぶん‐しゅう ‥シフ【文集】

〘名〙 (「ぶんじゅう」とも) 詩や文章を集めしるした書物
太平記(14C後)三七「書院には、義之が草書の偈、韓愈が文集(ブンシウ)」 〔南史‐范泰伝〕
[補注]現代では普通ブンシュウとよみ、「白氏文集」に限りモンジュウとよび習わすが、古くにモンジュウ(モンジフ)とよんだ確例はない。

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デジタル大辞泉 「文集」の意味・読み・例文・類語

もんじゅう〔モンジフ〕【文集】

白氏文集はくしもんじゅう」の略。

ぶん‐しゅう〔‐シフ〕【文集】

詩歌や文章を集めて1冊にまとめたもの。「卒業記念文集を編む」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「文集」の意味・わかりやすい解説

文集
もんじゅう

白氏文集」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の文集の言及

【白居易】より

… 白居易は生前から社会の上層下層を問わず多数の読者をもった詩人で,彼の名声は朝鮮,さらに日本にまで伝えられた。作品集を《白氏文集(はくしもんじゆう)》というが,《枕草子》に〈文は文集,文選,はかせの申文(もうしぶみ)〉とあるように,単に〈文集〉といえば《白氏文集》を指すほど,平安朝の人々に愛読された。《白氏文集》は前後集に分かれ,前集の《白氏長慶集》は,824年(長慶4)に元稹が編纂し,50巻より成る。…

【白氏文集】より

…中国,中唐の文学者白居易の詩文集。前集50巻,後集25巻,すべて75巻から成る。…

※「文集」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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