…とにかくこの時代は,禁欲と勤倹を尊ぶピューリタンの伝統が,史上初めてまっこうから挑戦され,勤倹に代わって消費,禁欲に代わって享楽が,新しい価値となった時代であった。フィッツジェラルドの前記短編集や長編《楽園のこちら側》(1920),そしてヘミングウェーの《陽はまた昇る》(1926)などは,この時代の享楽的でシニカルな若者たちの,典型的な生態を描いている。30年代の不況時代を迎えて,この浮かれ気分は消滅したが,以後なにかにつけて,アメリカ人の胸のなかに宿るノスタルジーとして,この時代のことが懐かしく思い出されるらしいのは興味深い。…
…スペイン北部ピレネー山麓,ナバラ県の県都。人口18万3703(1986)。農産物の集散地で,商業,ブドウ酒醸造,製糖業などが発達。ローマのポンペイウスによって前1世紀に建設されたポンペヨポリスに由来し,西ゴート族,イスラム教徒の占領後,9世紀末にナバラ人が独立し,ナバラ王国の首都となった。ゴシック様式の大聖堂(1397‐1525建設)をはじめ,旧市街には聖サトゥルニーノ教会,聖ニコラス教会(ともに13世紀)がある。…
…アメリカの小説家。イリノイ州オーク・パーク生れ。ハイ・スクール卒業後,短い記者修業を経て第1次大戦末期の1918年,志願して傷病兵の輸送に当たり,イタリアで負傷。帰国後シカゴの作家S.アンダーソンの手引きもあって創作に志し,カナダの週刊紙の特派員を務めるかたわら,G.スタインやE.パウンドの助言のもとにパリで執筆に励む。《三つの短編と10編の詩》(1923)および短編集《われらの時代に》(1925)は,医師である父親の手ほどきを受けて北部ミシガンの自然のなかで釣りや猟銃の腕を磨いた少年時代から,戦地で死の重傷を負うまでの作者自身の体験を,つとめて抽象化をさけた独特の即物的な文体で描く,切れ味のよい秀作を多数収めている。…
※「陽はまた昇る」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
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