化学辞典 第2版 「隣接基関与」の解説
隣接基関与
リンセツキカンヨ
neighboring-group participation
隣接基効果,隣接基関与効果ともいう.分子内のある部分が反応中心に対して相互作用すること.通常は,カルボカチオンの生成やカルボカチオン中間体において観測され,ヘテロ原子上の非共有電子対やπ電子が,空間的に反応中心に接近して相互作用する結果,反応が加速される.隣接基関与による反応の加速は,アンキメリック・アシスタンス(anchimeric assistance)ともよばれる.SN1型反応にもかかわらず立体保持の生成物を生成したり,また,転位生成物を与えたりすることが多い.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報