… 接木などの手段で有性生殖によらずに両親の形質を併せもつ個体が得られたとき,栄養雑種または接木雑種といい,ナス科植物で実験的に得られている。また最近では遺伝的構成の異なる異種の細胞どうしを人工的に融合させた融合体を雑種細胞とよんでいるが,タバコなどではこのようにして生じた雑種細胞を増殖させてカルスをつくり,さらに再分化させて新しい雑種植物が合成されている。また同じような方法でトマトとジャガイモのプロトプラストを融合させた雑種細胞から“ポマト”とよばれる新植物がつくられている。…
…癌研究やウイルス学に加えて,他の研究分野も細胞培養法に負うところが大である。培養細胞を用いた細胞融合は,遺伝的組成の異なる核の融合による雑種細胞hybrid cellの形成を可能にし,ヒトを含めた高等動物の遺伝子発現機構の解析,染色体地図の作製,ハイブリドーマhybridomaの作製など,体細胞遺伝学や細胞工学の発展の基盤となり,それを利用したモノクローナル抗体の産生や細胞表面レセプターの解析,細胞分化や細胞間相互作用の解析などが可能になり,免疫学や発生学の研究に大きく寄与している。そのほか,医療や産業の面でも,羊水から採集した細胞の培養による染色体解析から,胎児の遺伝的異常を予知することが可能であり,ウイルス感染も宿主細胞の単層細胞培養により,量的または質的に検定される。…
※「雑種細胞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
収穫年度を2年経過した米。《季 秋》[類語]米・玄米・白米・新米・古米・粳うるち・粳米・糯もち・糯米・黒米・胚芽米・精白米・内地米・外米・早場米・遅場米・新穀・米粒・飯粒・小米・屑米...