雲村
くもむら
現久茂町付近に比定され、加古川左岸に位置する。大部庄域の西端南寄りに位置し、現町域には野田・下野田以下一〇の小字があり、大部分は標高約三〇メートルの段丘面に立地している(播磨国大部荘現況調査報告書)。地名の由来は昔加古川の大洪水の際、上流の丹波国多紀郡大芋村(現篠山市)大芋大明神の神体が流れ着いたのを村民が拾い、奉祀したことにあるという(加東郡誌)。宮ノ下にある岩窓神社がこれだという説もあるが、詳細は不明。永享六年(一四三四)八月日の大部庄公文恒清・伊王名夏地子納帳(東大寺文書)に雲村の善阿弥・実阿弥・左近大夫・大郎二郎(今は道音)の名がみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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