化学辞典 第2版 「電磁オシログラフ」の解説
電磁オシログラフ
デンジオシログラフ
electromagnetic oscillograph
電磁型の反照検流計を用いて,周期的に変化する電気現象を測定する装置.ブラウン管オシログラフほど速い現象は測定できず,20000 Hz くらいまでである.図はその原理を示したもので,反照検流計のコイルに被測定電流が流れると,磁石N-Sの磁場から力を受け,コイルとこれに固定された鏡が回転する.一方,この鏡には光が投射されていて,鏡の回転に伴って光の反射方向がかわるので,これをフィルムに当て,フィルムを現像して電気現象を観測することができる.反射光をフィルムに当てるまえに,回転鏡の回転数を調整して,周期的な被測定電流の波形を停止させて観測することもできる.最近の電磁オシログラフは,印写技術の発達などでフィルムの現像が簡便になり,小型で便利につくられている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報