青白塩(読み)せいはくえん(その他表記)qīng bái yán

改訂新版 世界大百科事典 「青白塩」の意味・わかりやすい解説

青白塩 (せいはくえん)
qīng bái yán

中国,黄河オルドスの内陸乾燥地の湖でとれる塩。陝西寧夏境域,塩州五原付近には,烏池(うち),白池など多数の内陸塩湖があり,その色合いから青塩,白塩と呼ぶ良質の塩を産した。唐から宋初にかけて,この一帯に住むタングート党項)族はこれを中国向けの主要な貿易品としてきた。10世紀後半,中国を統一した宋は,全国的な塩の専売実施の必要から,青白塩の流入を禁止したが,この措置タングート族が団結して宋に敵対する原因となった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android