精選版 日本国語大辞典 「面立」の意味・読み・例文・類語
おも‐だたし【面立】
- 〘 形容詞シク活用 〙 ( 「おもたたし」とも )
- ① 身の光栄に思う。面目が立つ。はれがましい。⇔面無し。
- [初出の実例]「大すにまじらはんに、をもたたしく侍るべきもなく」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲上)
- 「又おもたたしくうれしと思ふ事も多くなむありける」(出典:源氏物語(1001‐14頃)薄雲)
- ② 立派である。れっきとしたものである。
- [初出の実例]「おもたたしき腹にむすめかしづきてげにきずなからむとおもひやりめでたきがものし給はぬは」(出典:源氏物語(1001‐14頃)常夏)
面立の派生語
おもだたし‐げ- 〘 形容動詞ナリ活用 〙
面立の派生語
おもだたし‐さ- 〘 名詞 〙
おも‐だち【面立】
- 〘 名詞 〙 かおつき。容貌。おもだて。おもざし。
- [初出の実例]「馬のふるまひ、おもだち・尻ざし・足つきなどの、ここはと見ゆる所なくつきづきしかりければ」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)七)
おも‐だて【面立】
- 〘 名詞 〙 顔つき。容貌。おもだち。
- [初出の実例]「本の姿は変はれ共、さすが見馴れておもだてを」(出典:車屋本謡曲・桜川(1430頃))
つら‐だち【面立】
- 〘 名詞 〙 顔つき。顔だち。
- [初出の実例]「峯の花折る小大徳、つらだちよければ裳袈裟よし」(出典:梁塵秘抄(1179頃)二)
おもて‐だて【面立】
- 〘 名詞 〙 面目をほどこすこと。名誉なこと。面起こし。