面隠す(読み)オモカクス

デジタル大辞泉 「面隠す」の意味・読み・例文・類語

おも‐かく・す【面隠す】

[動サ四]《「おもがくす」とも》
恥ずかしさに顔を隠す。
「相見ては―・さるるものからに継ぎて見まくの欲しき君かも」〈・二五五四〉
醜いもの、汚いものの表面を覆い隠す。
「あやしきしづの屋も―・して」〈能因本枕・二八二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「面隠す」の意味・読み・例文・類語

おも‐がく・す【面隠】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行四段活用 〙 ( 古くは「おもかくす」 ) 恥じらって顔を隠す。
    1. [初出の実例]「あひ見ては面隠(おもかくさ)るるものからにつぎて見まくのほしき君かも」(出典万葉集(8C後)一一・二五五四)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 醜いもののうわべを隠す。表面をおおう。
    1. [初出の実例]「かこはねど蓬(よもぎ)のま垣夏来ればあばらの宿をおもがくしつつ」(出典:曾丹集(11C初か))

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