韓良郷(読み)からかぬちごう

日本歴史地名大系 「韓良郷」の解説

韓良郷
からかぬちごう

「和名抄」諸本とも文字の異同はなく、高山寺本の訓「加良漢知」、名博本の傍訓「カラカチ」から「からかぬち」と読む。「万葉集」巻一五にみえる「筑前国の志麻郡の韓亭」は当郷内に位置したと考えられ、現福岡市西区宮浦(みやのうら)に唐泊(からとまり)の地名が残るので、当郷も宮浦を含む地域に比定される。郷名は当郷と鉄生産との深い関係をうかがわせるが、九州大学移転工事に伴う調査で、西区の元岡(もとおか)・桑原(くわばら)遺跡群から出土した付札木簡(木簡研究二一)に「壬辰年韓鉄□□」とみえ、壬辰年は持統天皇六年(六九二)と考えられており、その内容や同遺跡群で発見された製鉄遺構と当郷との関係が注目される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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