日本歴史地名大系 「音黒郷」の解説 音黒郷おとぐろごう 山梨県:中巨摩郡玉穂町乙黒村音黒郷現在の乙黒(おとぐろ)に比定される。永正一四年(一五一七)四月三日の武田信直書下(一蓮寺文書)によれば、「成嶋音黒両郷水代」は武田信昌・同信縄が寄進したものであるから、末代まで一蓮(いちれん)寺(現甲府市)の領するところと認めている。水代とは両郷が納める用水使用料であろう。「一蓮寺過去帳」には、文亀三年(一五〇三)八月二七日供養の護一房に音黒と注記される。天正一〇年(一五八二)六月二六日の徳川家寺領書立(一蓮寺文書)に「八貫五百文 乙黒鳴嶋せき銭」がみえ、せき銭は永正一四年の「水代」に相当するものである。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by