頒つ(読み)あかつ

精選版 日本国語大辞典 「頒つ」の意味・読み・例文・類語

あか・つ【散・頒】

  1. 〘 他動詞 タ行四段活用 〙
  2. あちこちに配る。分与・分配する。また、方々に分散させて派遣する。
    1. [初出の実例]「一切の道俗に散与(アカチ)、波若を読誦せば」(出典:天理本金剛般若経集験記平安初期点(850頃))
    2. 「わりごもてきぬれば、さまざまあかちなどして」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)
  3. まき散らす。
    1. [初出の実例]「乃ち鬚髯(ひげ)を抜き、散(アカツ)に、即ち杉(すぎのき)と成る」(出典:日本書紀(720)神代上(丹鶴本訓))

頒つの補助注記

類義語に「わかつ」(四段)があるが、「あかつ」「わかつ」とも上代の確例は見られない。→「あかる(散・別)」の語誌

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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