飛び退る(読み)トビシサル

デジタル大辞泉 「飛び退る」の意味・読み・例文・類語

とび‐しさ・る【飛び退る/跳び退る】

[動ラ五(四)]《「とびしざる」とも》すばやく後ろへさがる。
熱気の強い胸許から―・ると」〈有島或る女

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「飛び退る」の意味・読み・例文・類語

とび‐しさ・る【飛退】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 「とびしざる」とも ) うしろへとびさがる。とびしりぞく。とびすさる。
    1. [初出の実例]「おとりあかりとびしさり、ちゃうちゃうと切て御覧ずれば」(出典:幸若・山中常盤(室町末‐近世初))
    2. 「倉地の熱気の強い胸許から飛びしざると」(出典:或る女(1919)〈有島武郎〉後)

とび‐すさ・る【飛退】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙 ( 「とびずさる」とも ) =とびしさる(飛退)
    1. [初出の実例]「如来の御前でさあ偽なくかたり給へといへば、正直正路に手を合て、飛すさり」(出典:浮世草子・色道大皷(1687)四)

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