食わす(読み)クワス

デジタル大辞泉 「食わす」の意味・読み・例文・類語

くわ・す〔くはす〕【食わす】

[動サ五(四)]食わせる」に同じ。「何か―・してくれ」「三年も冷や飯を―・された」
[動サ下二]くわせる」の文語形

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「食わす」の意味・読み・例文・類語

くわ・すくはす【食・喰】

  1. [ 1 ] 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
    1. 飲食させる。食べさせる。
      1. [初出の実例]「夫(それ)をくはして成(なる)物か」(出典狂言記・鬼の養子(1700))
    2. 養う。扶養する。
      1. [初出の実例]「僕か━だって━食(ク)はす事が出来ないもの」(出典:虞美人草(1907)〈夏目漱石〉三)
    3. 打つ。なぐる。また、好ましくないことを人に受けさせる。くらわせる。
      1. [初出の実例]「はや初手をくわしたは、ちゃっとかほをひかふものをな」(出典:虎明本狂言・文相撲(室町末‐近世初))
    4. だます。あざむく。はめる。→一杯食わせる
      1. [初出の実例]「やぶれまどのこころはと云。いどころが御ざらぬと云。又くわしたと云てうれしがる」(出典:天理本狂言・今参(室町末‐近世初))
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙くわせる(食)

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